人は信念と共に若く、疑惑と共に老ゆる

 私の座右の銘とも言うべき言葉にサムエル・ウルマンの有名な詩がある。若い頃、会社の先輩から教えてもらって気に入り、手帳に書き留めていまでも持ち歩いているものだが、1994年12月1日の日本経済新聞『私の履歴書』に東洋紡の宇野収相談役(当時)も紹介されている。
 
 
「青春とは人生のある期間を言うのではなく心の様相を言うのだ。」で始まる有名な詩だが、私の場合、以下の部分だけを座右の銘のように意識して生きている。

    人は信念と共に若く、疑惑と共に老ゆる
    人は自信と共に若く、恐怖と共に老ゆる
    希望ある限り若く、失望と共に老い朽ちる

 
 これを読めば、話したりテレビで見たりしていて、よく「若い!」と感じる人、感じる瞬間、しぐさなどの原因が、実は実際の年齢や世代によるものなのではなく、その人の心の持ちよう、在り方に依存するのだということが分かるであろう。
GHQ総司令官だったマッカーサー元帥の座右の銘でもあり、暗殺されたロバート・ケネディの弔事に読まれたという話もある。 
 

 ウルマン自身は無名のまま亡くなったようであるが、日本で松下幸之助らにその詩が愛され、「日本で有名になって、故国アメリカで再評価される」パターンで故国に錦を飾ったケースは、品質管理の分野で有名な「デミング博士」と同じである。

 いずれにせよ、「若さ」やそれを保つ「秘訣」に国境はない。

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