「女子は真剣!」

「夫の給料だけでは一家を支えられない。だから、女子は真剣です。」

これは何あろう、歴史ある私立大として知られる東京経済大学の出した「電車の中吊り広告」である。黄色い中吊り広告の中にこの言葉が大きく書かれており、東京経済大学の名前と「『ガクブックfor girls 』無料進呈。」と続く。 黄色の背景に、黒で太く、崩れた字体を使用するというかなり目立つ広告だったので、実際に電車の中で目にした人も多いであろう。目立つのは大学側の狙い通りなのであろうが、表現が表現だけに物議を醸しているらしい。

「ガクブック for girls」というのは、同大学が女子高校生をターゲットに発行した広報誌で、「ガクブック」そのものは、同大学の受験生や保護者向け広報誌なのだと言う。断っておくが、東京経済大学は経済学、経営学の分野では名の通った総合大学であって、決して「女子大」ではない。

大学側の狙いは、恐らく、18歳人口が増えない中で、どちらかと言えば男子校的イメージの強い同校に女子高校生の関心を引き寄せ、女子の受験生を増やすことによって受験倍率を上げたいというところであろう。それにしても随分と思い切った表現を使ったものである。

大学進学率は1970年代、80年代をとおして40%前後で安定していたが、90年代以降上昇を続けており、2000年代には50%を超え、60%に近づいている。男女別にみると、男子の進学率も上昇しているが、女子のそれの方が大きい。同時に、女子の「短大」進学率は激減しており、10%を割っている。

また、総務省調査では「夫のみ働く世帯」は減少傾向が著しく、反面、「共働き世帯」数は右肩上がりに増えている。その背景が1990年代からの「失われた20年」と言われる長期経済停滞状況にあるとすれば、確かに、「夫の給料だけでは一家を支えられない」のは事実であろう。だから就職活動に「女子は真剣」なのだろうし、その前に「大学選び」の方も「真剣」だということであろう。

女子が真剣ならば、大学も企業も真剣に課題に取り組まなければならない。特に企業は、企業内保育園の設置・充実や「男女雇用平等法」以降も女子には存在すると言われる「ガラスの天井」問題に取り組まねばならないであろう。グローバル企業はみなそうした分野でも先進的だし、第一、「真剣な」キャリアウーマンを使いこなせないようでは「グローバ人材」とは言えないであろう。

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