小型タブレットと老眼の関係

 グーグルのタブレット型端末「ネクサス」が、昨年末で先行してきたアップルの「iPad」を抜き、国内販売シェア首位に立った。ネクサスはとにかく安い。iPadの半額以下だし、ネクサスに対抗して市場投入したiPad miniよりも1万円安いのである。 グーグルのネクサスと言い方をしたが、実際に作っているのは台湾の「エイスース(華碩電脳)」社である。エイスース社は開発にも参加していて、ネクサスは「米=台」連合の産物なのである。

 タブレット型端末の2012年の国内販売台数(出荷ベース)は360万台だが、アップル、グーグルの2社で8割以上のシェアを押さえており、ソニー、富士通などの日本の電機メーカーの製品シェアは数パーセント程度である。まさに「アップル」対「グーグル」の2強対決の構図である。
 

 ソニーの平井社長は経営再建の柱としてスマートフォンへの注力方針を先日表明した。しかし、スマートフォンについては、「意外に不便だ」との声が上がってきている。

 ひとつは電池・消費電力の問題である。「とにかく、しょっちゅう充電を繰り返さなければならない」ようで、前の晩に充電、なんてことでは済まず、充電器を持ち歩いて暇さえあれば充電しているというユーザーもいる程である。
 
 もう一つは表示の問題である。スマートフォンは携帯電話(端末)であるために小さい必要があるし、実際小さく作られている。そのために、画面に表示される文字が小さすぎて読みづらい、インプット作業がし難いという点である。
 

 これらの欠陥が明らかになってくると、ひところ言われた「スマートフォンがパソコンを駆逐する」という見解(戦略?)にも疑問を感じざるを得ない。パソコンの優れた操作性は捨て難いし、一回の充電で使用できる時間もユーザーにとって重要な利便性の問題である。少なくとも(老眼の多い)注目の「シニア市場」の購買意欲をどこまで満たすことができるか見ものである。

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